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語り継がねばならないこと

古本アクスで真っ赤なカバーに惹かれ手にした本。

『言いたいことがありすぎて』(丸木俊著 筑摩書房)。

 

ひろしま・長崎・アウシュビッツ・南京・水俣・沖縄を

夫・丸木位里(1901-1995年)さんとの共同製作で描いた

俊(1912-2000年)さん。

日の丸・原発・放射能・環境汚染・・・

今を生きる人たちへの渾身のメッセージが語られている。

 

  (以下、抜粋)

  恐ろしいのは狢舅尊沖瓩任后

  天皇を中心にした「日の丸・君が代」の教育は、差別と重なって恐ろしい

  結果を生むということを知りました。こういう心がわたしたちの胸の中

  にもひそんでいるのでしょうか。

  

  戦争というものを簡単に考えてはいけないのです。

  沖縄の人を日本軍が殺す、沖縄住民の食べ物を奪う、沖縄で起こったよう

  なことが、戦争の名のものとで実際になされています。日本が負けた、

  アメリカが勝った、といったそういうことではない、そのなかで起こった、

  もっと細かい、いや、もっと大切な、いや一番大事なことがかくされて

  きていたのです。そのことを知り、深く掘りさげて考えていかなければ

  なりません。

 


昭和30年代の女性たちの新聞投稿欄「紅皿」集

『戦争とおはぎとグリンピース』(西日本新聞社)。

 

女たちの戦争体験、家族や愛する人を思う気持ちが素直に綴られ、

静かに胸を打つ。

平穏な日常を奪った戦争。戦争は戦場にだけあるのではない。

 

 

以下、平成28年長崎平和宣言より

  …

  若い世代の皆さん、あなたたちが当たり前と感じる日常、例えば、

 お母さんの優しい手、お父さんの温かいまなざし、友だちとの会話、

 好きな人の笑顔…。そのすべてを奪い去ってしまうのが戦争です。

  戦争体験、被爆者の体験に、ぜひ一度耳を傾けてみてください。

 つらい経験を語ることは苦しいことです。それでも語ってくれるのは、

 未来の人たちを守りたいからだということを知ってください。

 

 

戦争体験のない自分だが、先人たちの言葉から

語り継がねばならないことの多さ、重大さは伝わってくる。

怖いから、つらいからと目を伏せ、耳を塞ぎ、

心を閉ざしてしまってはいけない。

 

戦争に正義はない。

正義のために戦争を強いられるのは、まっぴらゴメンである。