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中村哲氏とアフガニスタン

つい先日放送されたETV特集「武器ではなく 命の水を〜

医師・中村哲とアフガニスタン」が、もうyoutubeにアップされていた。

 

 

中村哲氏の偉大な功績は多くの人が知るところ。

紛争、干ばつ、難民問題…とアフガニスタンを次々に襲う惨禍。

そんな国でなぜ、と思わずにいられない。

氏が語る動機は、「目の前の困っている人を見捨てるわけにはいかない」

ととても明解。

 

素晴らしいと思うのは、どんなに立派な水路を作っても
治水は、彼らの手で管理できなくては意味がないと

何百年も先のことを考え、アフガニスタンの市井の人々と

常に共に行動する点である。
国や政治の力を借りず、長い年月をかけ、市井の人々とともに築き上げた

功績であることに心動かされる。

 

番組の最後で述べた氏の言葉がとても新鮮だった。

 

「これは平和活動ではない、医療の延長なんです。医療の延長ということは

どれだけの人間が助かるかということ。結果として我々の地域には、争い事が

少ない、治安がいい、麻薬が少ない、ということが言える。これが「平和への

一つの道である」と主張したことは少ないと思う。ただ、戦さをしている暇はない、

戦さをするとこういう状態はますます悪くなる。結果として得られた平和で

あって、平和を目的にわれわれはしているわけではない」

 

 

 

番組を見て、『天、共にあり アフガニスタン三十年の闘い』を
読みたいと思っていたら、ウォーキング途中の古本屋さんでばったり。

 

この本の冒頭には幼少時、数年間暮らした若松のことに触れ、
弱者は率先してかばうべきこと、職業に貴賤はないこと、

どんな小さな生き物の命も尊ぶべきことなど、

祖母マン(火野葦平の母)の説教が自分の倫理観に

根ざしていることなどが綴られている。

 

 

youtubeでのこちらの記者会見も興味深し。

 

 

最後に「照一隅」という伝教大師の言葉に触れている。

 

置かれた立場で全力を尽くす。。。

心にとどめておきたい。

 

映画『イレブン・ミニッツ』


8月末の短い上京中に観た映画『イレブン・ミニッツ』。
ヒューマントラストシネマ有楽町にて。


終始緊迫。
ゾッとするラスト。
人は何に向かって時間を費やしているのか…
監督は、ポーランドのイエジー・スコリモフスキ。
78歳でこの感覚!


この後、星野道夫の没後20年特別展(銀座松屋)へ。

森岡書店は、クローズ。残念。
谷根千歩き

先月末、築地「ふげん社」さんでの雲したイベントの翌日、

南陀楼綾繁さんに谷根千を案内していただくという

機会に恵まれた。

ラッキー!

 

前日まで厳しい暑さが続いていたのに、

この日はひんやり涼しくて、汗もさほどかかず、

曇り空から途中小雨に降られたが、

濡れても気にならない程度。

 

路地裏、坂道をうろうろ。

 

古書ほうろう→谷中銀座→古書信天翁→朝倉彫塑館→

旅するミシン店→貸しはらっぱ音地→上野桜木あたり→

ひるねこBOOKS→ボン ファイアー→往来堂書店。

 

 

谷中銀座はお祭り中。

 

朝倉彫塑館。

前回、来たときは改装中で入れず、今回はゆっくり見学。

iPhoneImage.png



「上野桜木あたり」は、話題のリノベ新スポットらしい。

ここでビールを。。。と思ったら満席。

このあたりで小雨に降られる

 


夜、訪れたい飲み屋街。



 

歩いていると顔見知りの方から、声をかけられたり、

入る店々で世間話やらなにやら情報交換が始まる。

新しいお店の方たちから、ずいぶんと頼りにされて

いるような会話が見て取れた。

 

ナンダロウさん、谷根千の顔だなぁ。

ご案内ありがとうございました!
 

『忘れられた巨人』(カズオ・イシグロ著 土屋政雄訳)


久しぶりのカズオ・イシグロ。

 

6世紀ごろの英国、アーサー王伝説を下敷きにしているという。

何の予備知識もなく読んだが、支障なく十分に楽しめた。

知っていればもっと楽しめたのかもしれない。

 

記憶と忘却、繰り返される争い、慈しみと愛…

普遍的なテーマのもと、

あれはいったいどういう意味だったのか…

ちりばめられた暗喩や謎にまんまとはまり、

知らず知らず物語に引き込まれていく。

いつものごとく、解釈は読み手にまかされる。

そんなワクワクとは反対に、

読後はいつものごとく、切ない気持ちにさせられる。

 

仕掛けられた罠にはまりたくてイシグロを読むのかもしれない。

 

 

読む日々。

一日の終わり、スマホのバッテリー残が50%以上になってきた。

どことなく調子よい。

 

 

語り継がねばならないこと

古本アクスで真っ赤なカバーに惹かれ手にした本。

『言いたいことがありすぎて』(丸木俊著 筑摩書房)。

 

ひろしま・長崎・アウシュビッツ・南京・水俣・沖縄を

夫・丸木位里(1901-1995年)さんとの共同製作で描いた

俊(1912-2000年)さん。

日の丸・原発・放射能・環境汚染・・・

今を生きる人たちへの渾身のメッセージが語られている。

 

  (以下、抜粋)

  恐ろしいのは狢舅尊沖瓩任后

  天皇を中心にした「日の丸・君が代」の教育は、差別と重なって恐ろしい

  結果を生むということを知りました。こういう心がわたしたちの胸の中

  にもひそんでいるのでしょうか。

  

  戦争というものを簡単に考えてはいけないのです。

  沖縄の人を日本軍が殺す、沖縄住民の食べ物を奪う、沖縄で起こったよう

  なことが、戦争の名のものとで実際になされています。日本が負けた、

  アメリカが勝った、といったそういうことではない、そのなかで起こった、

  もっと細かい、いや、もっと大切な、いや一番大事なことがかくされて

  きていたのです。そのことを知り、深く掘りさげて考えていかなければ

  なりません。

 


昭和30年代の女性たちの新聞投稿欄「紅皿」集

『戦争とおはぎとグリンピース』(西日本新聞社)。

 

女たちの戦争体験、家族や愛する人を思う気持ちが素直に綴られ、

静かに胸を打つ。

平穏な日常を奪った戦争。戦争は戦場にだけあるのではない。

 

 

以下、平成28年長崎平和宣言より

  …

  若い世代の皆さん、あなたたちが当たり前と感じる日常、例えば、

 お母さんの優しい手、お父さんの温かいまなざし、友だちとの会話、

 好きな人の笑顔…。そのすべてを奪い去ってしまうのが戦争です。

  戦争体験、被爆者の体験に、ぜひ一度耳を傾けてみてください。

 つらい経験を語ることは苦しいことです。それでも語ってくれるのは、

 未来の人たちを守りたいからだということを知ってください。

 

 

戦争体験のない自分だが、先人たちの言葉から

語り継がねばならないことの多さ、重大さは伝わってくる。

怖いから、つらいからと目を伏せ、耳を塞ぎ、

心を閉ざしてしまってはいけない。

 

戦争に正義はない。

正義のために戦争を強いられるのは、まっぴらゴメンである。

 

映画「サウルの息子」


「サウルの息子」「あの日の声を探して」

昭和館2で8/19まで上映中。

「サウルの息子」(2015年/ハンガリー)はアウシュビッツ、

「あの日の声を探して」(2014年/フランス)はチェチェン紛争

そして、京都に日帰り出張の折、京都シネマで観た

「スリーピングボイス 沈黙の叫び」(2011年/スペイン)は、

スペイン内戦後のフランコ政権下が舞台。

2度とあってはならない時代の話。

暴力、拷問と殺戮シーンの連続で気分が重くなるが、

いずれも観るべき映画。

「あの日の声を探して」で普通の若者コーリャが、

兵士となり民間人を銃殺するまでの過程は、

さもありそうな現実のようで怖かった。

人が悪魔になってしまうのが、戦争だ。

ドキュメンタリー映画「抗いの記」

昨日は店をちょっと早じまいして、ドキュメンタリー映画

「抗いの記 記録作家 林えいだい」東田シネマの先行上映会へ。

 

現在、田川市在住の林えいだいさん(1933年生)。

郷土本コーナーでもよくお見かけするお名前だ。

筑豊を拠点に、抑圧された民衆の声を拾い上げた著作は

50冊を超えるそう。

1960年代は戸畑に移り住み、北九州市の職員として働いていたこともあり、

公害の実態を訴えた記録映画「青空がほしい」の制作に大きくかかわった方だった。

 

 

朝鮮人強制連行、戦争、公害、差別…

国家権力に抗うことが困難だった時代、

歴史の闇に葬り去られた真実のいかに多いことか。

この映画でさらに知ることとなる。

 

かつて日本の経済を支えた筑豊炭鉱には、

多くの朝鮮人が強制連行され、福岡県だけでも17万人を超えたという。

あげく、差別と過酷な労働を強いられ無念の死を遂げた朝鮮人たち。

名を刻まれることもなく、ただ石ころだけが置かれた墓が

筑豊地域には無数に存在するという。

人が人をそこまで貶めてよいものだろうか。

国家権力とはなんだろうか。

 

活動の原点は、炭鉱から逃げてきた朝鮮人労働者を匿ったことにより

「国賊」として罪に問われ、拷問によって

非業の死を遂げた神主だった父にあるという。

 

「いいたくない、いわない。表面に出ない隠れた部分こそ、問題なのだ」

「歴史の教訓に学ばない民族は結局は自滅の道を歩むしかない」

えいだいさんのメッセージが静かに胸に迫る。

 

癌と闘病中の今も、指に万年筆をセロテープで貼り付けて執筆する姿、

力強く声を発する姿に、自分自身がこうも励まされようとは。。。

 

映画にさきがけて、『海峡の女たち 関門港沖仲仕の社会史』

(葦書房)『筑豊坑夫塚』を入手。

メッセージを汲み取るべく、読んでみようと思っている。

 

この映画は、来年1月から東京イメージフォーラムを皮切りに

全国公開されるようだ。

 

東田シネマ 

 



『風の道づれ』(山福康政著 裏山書房発行)にもえいだいさん登場。

人からなんち言われようと、やるだけやるとさわやかに笑う…とある。

 

 

 

山福朱実×末森樹

戸畑ー小倉ー箱崎と今週、一日置きに山福朱実さんと末森樹さんのライブ体験。

好きになってしまったら、暴走してしまう自分。
好きなんだから、しょうがない!


筑豊バジル

庭先農園の筑豊バジル。

手づくりの絶品バジルペースト!
クルミゴロゴロ。

パスタはもちろんだけど、
冷奴やご飯がおすすめ、と。
朱さん、ありがとう。
いただきます!
泥中の蓮

たまには、腹が立ってしょうがない時もあるさ。